2004年12月12日

きみのためにできること<集英社文庫>(村山由佳)


新米の音声技師、高瀬俊太郎には、夢がある。
憧れの人、木島隆文の音を越える凄い音を創りたいという強い思いだ。
そんな彼を支えてくれるのは幼なじみのピノコ。仕事が忙しく逢瀬はままならないが、メールがふたりを結んでいる。
そんな折、テレビの仕事で遭遇した女優・鏡耀子の危うさにも俊太郎は引かれていく。
だが、耀子は不倫の恋に傷つき、心を失いかけていたのだ。
二人の間で揺れながら、彼は少しだけ大人になっていく…。


人に貸してあげようと思ってひっぱりだしてきたのですが、貸す前にもう一回ぐらい読んでおこうと思って再読したのですが……。


なんでこの人の小説は読むたびに違う印象を与えてくれるのでしょうか?
不思議です。
自分の経験値が増えているから?環境が変わっているから?


お互いに好きになり、想いを深め、体を重ねあって……
相手の何もかもを手に入れたつもりでいても、それは多分錯覚なのだ。人の心なんて不確かなものだ。
今は好きだと言っていても、愛してると言っていても、先のことまではわからない。
相手を信じるしかないと思っても、信じている自分の心のほうが変わらないという保証はどこにもないのだ。
こんなふうに考えるのはつらいことだけれど、人が自分以外の誰かを好きになるのは、
しょせん自分は独りなのだということを知るためでしかないのかもしれない。


なんかひどく哀しいですけども、結構同意できてしまう自分がなんだかなぁと思ってしまったり。

posted by fool at 03:06| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。