2005年06月12日

聞きたい言葉―おいしいコーヒーのいれ方9<集英社>(村山由佳)



もうすぐ離れて暮らさなくてはならない。鴨川での生活に思いをはせ、目を輝かすかれんを前に、勝利の思いは募る。
そんなある日、かれんは「教師を辞めて介護施設で働きながら介護福祉士をめざす」決意を両親に告げるが、強硬な反対にあう。かれんに同席を頼まれた勝利は、何とかとりなそうとするが、双方、意見を曲げない。ついに話は予期せぬ方向に……




なんか志田さんの絵の雰囲気がすこし変わったような気がする。
気のせいかな?

まあそれはさておき。



どうしてこの人の書く本にこんなに共感させられるのだろう。
もちろん全部の作品に共感するわけではないが、この「おいしいコーヒーの入れ方」シリーズは
ショーリの思考が自分に近いというのもあるかもしれないけど、強く共感することが多い。


なんというか、普段思ってはいるけども具現化できない『概念』みたいなものを、たくみに表現してくれるような気がする。
今回の中だと、『居場所』に関するくだりがまさにそれ。
『アイデンティティ』という言葉に近いのかもしれないけども、この『居場所』というフレーズが非常にしっくりくる。


『アイデンティティ』というのは自分一人でも確立することができる。
でも『居場所』は一人じゃダメなわけで。自分を必要としてくれる人がいて、初めてそこに『居場所』ができる。


かれんを甘やかして、できることは何でもしてやって、僕のそばに彼女だけの居場所を作ってやりたいという気持ちは、掛け値なしの真実だ。
でも、それ以上に僕自身が、かれんから頼られることで自分の居場所を確かめたがっているのだということぐらい−−
もう、いやになるほどわかっていた。



誰かの近くに自分の居場所があるっていうのは、すごく幸せなことなんだとおもう。



噂によると、来年の春あたりに「天使の卵」が映画化されるらしい。
誰がやるんだろうなぁ。


posted by fool at 21:43| ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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